名古屋市の河村たかし市長が19日、4月の市長選に出馬する意向を表明しました。すでに出馬を表明している横井利明市議会議員と、早くも舌戦です。

 告示まで1カ月を切り、ようやく態度を表明しました。

河村名古屋市長:
「名古屋の皆さん、愛知県の皆さんのために、また誠心誠意やらせていただきたいと決めましたんで、よろしくお願いします」


 4月の市長選に出馬する意向を明らかにした河村市長。

河村名古屋市長:
「コロナのことはだいぶ言われましたよ。いろんな政治関係の人に。『コロナやっとるで辞めたらいかんぞ、河村さん』と」


 市長選では新型コロナ対策をはじめ、スクールカウンセラーの拡充といった子どもの支援などの強化を訴えます。

 衆議院議員から転身し、2009年の市長選で「市民税の10%減税」や「市長給与の年間800万円への減額」などを公約に掲げ初当選。

 2011年には大村知事と「村村コンビ」としてタッグを組んだ知事選と出直し市長選、市議会解散の賛否を問う住民投票の「トリプル選」で圧勝。

 2期目、3期目の市長選でも突出した強さを見せ、「選挙モンスター」の異名をとる河村市長。名古屋市政史上最長となる4期目を目指します。

 一方、対抗馬となる横井利明市議(59)。19日、河村市長の出馬表明について問われると…。

横井市議:
「え!?4期目出るの?だって(河村)市長さん、多選批判してたよね。多選批判を繰り返し展開されていたので、お出にならないのかなと」

 4期目を目指す河村市長を早速けん制。市長選に向けある秘策を披露しました。

横井市議:
「544万円。これは愛知県内の全ての労働者、女性も男性も若い方々からベテランの皆さんまで、全部の給料の平均ですから、全く市民目線で働くという決意を示したものです」


 当選した暁には、市長給与を河村市長が金看板として掲げてきた年800万円よりさらに低い、年544万円に引き下げると明言。

 お株を奪われた格好の河村市長は…。

河村名古屋市長:
「800万をやり抜くと、退職金廃止と。これは議員の皆さんにも訴えないかんですよ。市長だけが給料下げたらいいと、そういう問題じゃない。(Q.選挙戦の争点になりうる?)なり得るでしょ、そりゃセットですよ。そりゃ有権者の皆さん分かっとると思いますよ」

 早くも始まった「舌戦」。河村市長も横井市議も、選挙戦で掲げる公約は改めて発表するとしています。

 一方、大村知事は…。

大村愛知県知事:
「(河村市長には)立候補はしていただきたくなかった。全く名古屋市長という重責にはふさわしくない方であると言わざるを得ません。私も横井さんをしっかりと応援していきたい」

 市長選にはこのほか、政治団体共同代表の尾形慶子氏(63)も出馬する意向を表明。

 ようやく構図が固まった名古屋市長選挙。4月11日告示、25日投開票です。