26号の爪痕と熱低と台風と温低と次の台風!
今日の最高気温、名古屋24.3℃、岐阜23.6℃、津22.0℃と各地平年並の値でした。
台風26号の影響で、降り始めからの雨量は愛知・伊良湖岬231.5ミリ、三重・伊勢市227.0ミリ、東京・伊豆大島824.0ミリでした。大規模な土砂崩れが発生した伊豆大島は10月平年雨量の2.5カ月分が1日で降ったことになります。
午前3時の実況天気図です。台風26号の中心気圧は955hPa、最大風速は35m/sで強い勢力を維持していました。台風を回る暖湿気と台風に吹き込む北東風が収束して前線を形成し、活発に雨雲が発生しました。上陸しなかったので水蒸気の補給も断たれず、地面摩擦にも邪魔されず勢力が衰えませんでした。伊豆大島では午前4時までの2時間で236.5ミリと猛烈な雨に。
台風26号は午後3時に温帯低気圧に変わりました。「温低化」=「安心安全」ではありません。中心気圧は968hPaと勢力衰えていません。温低化すると速やかに予報円(この場合は現在の強風域や暴風域など)を削除する気象庁にも問題があるように思います。今年の17号然りです。以前、某マスコミから「気象庁は台風が温低化しているのに嘘を付いて台風として発表している」と追及されたのが応えたのでしょうか。温低化表記した上で予報円も記せばこれまで通りで、簡単に上手く解決ですのに。
追記:午後3時の温低、最大風速35m/s、半径1100km以内強風域。
注警報の最新情報は気象庁HPより入手願います。
18:15現在でも、全国広い範囲で強風注意報・暴風警報が発表中で、元台風の影響を物語ります。
台風と温帯低気圧はどう違うのか。衛星雲画像、台風は同心円状で目を伴うことが多い、温低は楕円形やコンマ型で前線を伴う。熱低と台風のエネルギー源は海面からの水蒸気、水蒸気が雲になると周囲を温めてさらに上昇気流強化、気圧下がって積乱雲の渦が出来ます。温低は南北の温度差から、それを解消しようと渦が出来るわけです。いずれも北半球は反時計回りの渦になります。中心付近の最大風速、熱帯低気圧の所に「17.2m/s未満」と書いた方がわかりやすかったですね、すいません。台風の卵、熱低の最大風速が17.2m/sとなると「台風」と呼ばれます。温低は必ずしも台風から変わるわけではありませんが、変わった場合、最大風速は関係ありません。エネルギー源が変わるだけであって、構造の変化、風速は大きくなる場合もありうるのです。
ちなみに、気象予報士試験にも出る「17.2m/s」を、私は「・・・に充分」という意味のenoughから「イナッフ(17.2)台風」と覚えました。
そして、この熱帯低気圧の写真は・・・。
実は今日の画像です。明日までに次の台風27号が26号と同じマリアナ諸島近海に発生の予想です。来週中頃に日本に影響があるかもしれません。日々注目しましょう。
最後に明日午前9時の予想天気図です。移動性高気圧に覆われて東海3県晴れ。寒気の影響で朝晩はひんやり。北日本の日本海側中心に雨、標高高い所は雪も。ではまた明日!