災害の時の避難所などで力を発揮することが期待される次世代のトイレ。水がない場所でも気持ちよく使える秘密は「土と光の力」です。

 津市美杉町にあるキャンプ場の広場に置かれたコンテナ。中は普通のトイレですが、これまでにない画期的なもの。秘密はコンテナの後ろ部分にありました。

三重大学 大学院 工学研究科の金子聡教授:
「トイレを土壌を使ってきれいにする『運べる装置』となっております。このUV-LEDを使って全体の最後のシステムのところで、さらなる殺菌効果がどの程度あるかというのを共同研究していきます」

 上下水道が無い場所、つまり水がなくても気持ちよく使える次世代のトイレ。

 仕組みは、まず排出された便を土壌の中の微生物で分解したり塩素を使って洗浄したりすることで殺菌し、きれいな「循環水」にします。

 そのあと登場するのが、殺菌力の強い紫外線を放出する装置で、「循環水」に紫外線をあてることでさらに菌を減らします。きれいになった循環水をトイレの洗浄水として使うため、水は必要ありません。

 この次世代トイレはまだ実験段階ですが、効果を確かめて水を自由に使うことができない山小屋やキャンプ場、さらに断水が予想される災害時などでの活用を目指します。