三重県松阪市で明治11年(1878年)に創業した「和田金」は、松阪牛を使った料理で名高い老舗だ。

 2022年で創業から144年を迎えた松阪市の「和田金」。

東京深川の「和田平」で料理の修行をした、初代「松田金兵衛」が松阪に帰ってはじめた牛肉店が、和田金の始まりだという。

【画像で見る】「お肉にやさしく…」創業144年『和田金』の“松阪牛のすき焼き”

名物は、松阪牛のすき焼き。

松阪牛のリブロース。

和田金では、ガスではなく炭火を使う。

和田金のすき焼きは関西風。まだ冷たい鍋に肉を並べて…。

パラパラと砂糖をまぶし…。

そしてたまり醤油と昆布だしを少々。

仲居の女性:
「お鍋が冷たいうちに焼き始めていきます。熱々の鍋に入れるとですね、お肉がびっくりしちゃうんです。お肉にやさしく。みなさん、すき焼きですと『ジュー』っていうイメージをお持ちですけど、和田金のすき焼きは静かに始まります」

口の中に広がる甘さは肉の甘さ。厚みがあるので、食べ応えがある。

続いては野菜。肉、野菜、肉、野菜の順番でいただく。

仲居の女性:
「お野菜もなるべく焼くように。最後まで焼きたいのでね、すき『焼き』を作りたいので。どうしてもガスで作っていると煮詰まって焦げてくるんですよ。うちで作ってると、どんどん水分足さないと焦げてくる」

仲居の女性:
「水分足していくうちに煮込み・すき煮・牛鍋に変わっていくんですけど、炭火はその点最後まで焼いていられます」

「和田金」は食事もおもてなしも最高の、指折りの店だ。