2015.12.07
- いよいよ成長したぼたんが登場しました。ぼたんが大人になってからの見どころは?
- まずぼたんの、美輪ちゃん(美輪子)への過剰な愛情ですね。二人の関係があって、そこから物事が進んだり、転がったりするので。最近、今回のような “THE 愛憎劇”ってなかなかなかったと思いますけど、過激なセリフや行動がずい所にありますので、こういう物語が好きな方はもちろん、これまで縁がなかった方も新鮮で楽しんでいただけるはずです。毎回、“おおっ”と驚く展開となっているので (笑)。
- 最初に台本を読んだときは、どう思いましたか?
- もう、いろいろな意味でビックリ(笑)。“盛りだくさん”という言葉がピッタリなお話しでしたし、早いテンポでどんどん進んでいくので、それが視聴者の皆さんを惹きつけるポイントなのかな、という気がしました。
- 演じるぼたんについて。どんな印象を持っていますか?
- お嬢様ですね。それも『いまどき、いる?』っていう位の、深窓のお嬢様。それに美輪ちゃんへの愛情がすごい。ぼたんの気持ちにリアリティを持たせ、この作品の世界観が絵空事にならないようにしたいと思っています。ただ、脚本にパワーがあるので、そんな脚本を信じて演じれば、おのずと説得力が出ると思います。
- ぼたんの美輪子に向ける愛情をどう捉えていますか?
- 他にはなかなかない、特殊な姉妹愛ですよね。私には男兄弟しかいない上、私が末っ子なので、ぼたんと美輪ちゃんの関係やぼたんの妹への想いを完全に理解できているかと言えば…。二人は母親が違いますが、ぼたんの中ではその事実がとても大きいのだと思います。異母姉妹だからこそ、さらに愛さなきゃ、私が面倒を見なきゃ、と思い込んでいるというか。その結果、美輪ちゃんは自由奔放で、何でも自分の思い通りにならないと我慢できない子になってしまったわけですけど。美輪ちゃんがああいう性格に育ったのは、ぼたんにも責任の一端がありますね。手を焼きながら、それでも結局許しているわけですし。
- ぼたんが美輪子に甘すぎると思うことも?
- それが、そうでもないです。美輪ちゃん役の(逢沢)りなちゃんがとにかく可愛くて。私がこの作品への出演が決まったとき、美輪ちゃんを誰が演じるのかはまだ未定で、プロデューサーさんを始め、スタッフの皆さんと会うたび、『美輪子役の方は決まったんですか?』と聞いていました。美輪ちゃんをりなちゃんが演じると知らされたときは、うれしかったですね。それまで妹が生まれて来るのを待つ姉の気分だったので、『ついに生まれた!』みたいな気持ちでした(笑)。
- ぼたんと美輪子は、自分のことを包み隠さず話したりしますよね。
- 本音でものを言い合う、というか。多分、この二人はずっとそうしてきたんでしょうね。 あまりにも親密で年中一緒にいるから、お手伝いの平野さんには気味悪がられていますけど (笑)。でも、その二人の姉妹愛に説得力を持たせなきゃいけないし、美しいと思ってもらえるよう演じなければいけない、と思っているんです。
- 黛さんご自身は、ぼたんと美輪子ならどちらに近いですか?
- 美輪ちゃんです、完全に。幼い頃ですけど、兄に魚の骨を取ってもらっていて、それが当たり前だと思っていましたから(笑)。今は、兄が私に向けてくれた優しさとぼたんの妹への愛情って近いものがあるのかな、という気がしています。
- お嬢様を演じる上での苦労はありますか?
- ありますね。にじみ出る品みたいなものって、普段の暮らしの中で育まれるものだと実感しています。例えば、階段の上り下りやバッグを肩に掛けるしぐさ。ささいなことですけど、その一つひとつの所作に育ちって出ると思うので、常に自分はお嬢様なんだ、という意識を持って演じています。
- 前作の「牡丹と薔薇」ではヒロインが妹からひどい言葉を浴びせられたり、信じられないような仕打ちを受けたりしました。今回は?
- ご期待下さい(笑)。台本を読んでも、まさに“ボタバラ”らしい激しいセリフがいろいろと出てくるんです。そのたび、『うわ、キタッ!』とテンションが上がっています(笑)。ぼたんが言われるのはもちろん、ぼたんがお嬢様らしからぬ発言をすることもあって。『ぼたんがこんなことを言って大丈夫?』と思ったんですけど、普段は大人しい彼女がそこまで気持ちが逆上して、激しいセリフを言ってしまう、という感情の落差もこの作品の見どころの一つになるよう、頑張るつもりです。
- 12年前の「牡丹と薔薇」は大人気を博しました。今回、そのリメイク作で主演を務めることが発表されたときの周りの反響は?
- 思った以上に皆さんが祝福してくれました。長く出演させていただいているバラエティ番組のスタッフさんたちも本当に喜んでくださって。この作品を収録しているスタジオでそのバラエティ番組も撮っているので、スタッフさんが応援に来てくださることも。すごく幸せだと思っています。前作の知名度は本当に高くて、『またやるの! それに主演するの!?』とビックリする方も多く、改めてすごい作品に主演させていただいているんだな、と感じました。
- ちなみにお兄様は?
- 発表になった日の朝、誰より早くおめでとうメールが来ましたね(笑)。ネットのニュースで知ったそうで、妹の主演ドラマのことが大きく報じられて喜んでくれました。
- では、「新・牡丹と薔薇」に主演する意気込みをお聞かせ下さい。
- 視聴者の皆さんを『新・牡丹と薔薇』の世界に引きこみたい。その思いでスタッフ、キャスト一丸となって取り組んでいますし、お昼のひとときに新しい物語で、新たな“ボタバラ”の風を吹かせたいと思っています。私自身、どんな衝撃が来ようとひるむことなく『新・牡丹と薔薇』にぶつかっていくので、最後までどうぞお付き合い下さい。