先日、台風4号が日本列島で猛威をふるいました。
6月19日火曜日夜、東海地方でも猛烈な雨が降り暴風が吹き荒れ、河川の増水などもありました。
私、この日東京に日帰り出張に行きまして、夜東京を発って名古屋に戻る予定でした。
午後8時過ぎ、品川駅を出発した時点ではまだ品川発の東海道新幹線のダイヤは乱れていませんでした。
しかし、台風はこの時点でちょうど東海地方を直撃。
台風が東へ東へと進んで行く中、私は西へ西へと進む新幹線に乗り込んだのでした。
この判断が後に思わぬ事態を引き起こします...
今回のブログ、ちょっと長くなりますがどうぞここまできたら最後までお付き合いください...
予定通り品川駅を出発しましたが、走り始めて20分も経たないうち、新横浜を越えて少し行ったところで新幹線が停止。
雨風が強いから安全面を考えてとのこと。
最初は、2時間くらい停止して少なくとも今夜中には名古屋駅に到着できると思っていました。
しかし...
1時間経っても...、2時間経っても...、新幹線は動かず
その間車内販売のハイボールやビールなどが飛ぶように売れていき売り切れになる飲料なども。
車内にはサラリーマンを中心に、観光帰りらしき方なども乗っており、「プシュー!!」っという缶を開ける音、そして「フゥー」と一息つく音なども。
停止して5時間半以上が経過して、やっと新幹線が始動。
そのままほんの少しだけ東に進み、小田原駅で再び停車。
時計を見るとすでに深夜2時過ぎ...
この時点で、雨風は小康状態。
しかし、静岡県の富士川が危険水位に達していたため、
川を境に東海道新幹線が東西に分断。
運転再開には相当の時間がかかるとのこと。
東京駅には休憩用の新幹線車両が用意され、
小田原駅から東京駅へ向けて臨時新幹線が出ることになりました。
小田原駅の構内は...
シートが敷かれ、立ち往生する人々...
休憩用新幹線、いわゆる「新幹線ホテル」は東京駅にしか用意がないということで、もう一度東京まで戻ることにしました。
東京に戻る新幹線が出発するホームは、疲労困憊した客さん達でびっしりと埋め尽くされていました。
東京駅に着いたのは午前3時過ぎ...
休憩用の新幹線車両「新幹線ホテル」が3つの乗り場に用意されていました。
午前5時まで開放された車両...
深夜のホームにひっそりと停まった休憩用の新幹線車両。
びっしりと席が埋まった車両もありましたが、
中には割合空いている車両も...
皆さん早く夜が明けるのを待ちながら...
静かに、疲れきった体を休めていました。
もちろん座席に座るだけでベッドなどはありません。
どなたもフラストレーションが溜まっているはずなのに、
とくに表だって不平を言う人もいませんでした。
席を年配者や自分よりも疲れていそうな人に譲り合う光景等も見られました。
私も写真を撮っていた携帯電話の充電が途中で切れてしまいましたが、 親切な乗客の方に充電器を貸していただきました。
私、次の日名古屋で仕事があったので、
とにかく仕事に間に合うように帰られることを祈りました。
汗の臭いが充満する休憩車両で束の間の休息をとっていたスーツ姿のサラリーマンの方々、 皆さん同じ気持ちだったと思います。
富士川が安全な水位に下がるまで相当時間がかかるというアナウンスもあり、 次の仕事に果たして間に合うのか不安を抱えながら夜を過ごし.. .
早朝5時頃...
始発新幹線が予定通り午前6時過ぎに出発する旨が電光掲示板に表示されました!!
「これで名古屋に戻ることができる!!」
心の中で大きく叫びました。
そして早朝にも関わらず、瞬く間に始発新幹線の前には帰還を待ち望んだ人々の長い長い行列ができました。
皆さん眠い目をこすりながら、顔に疲労が色濃くでていました。
その後新幹線は予定通り出発しましたが、
帰りの新幹線の中は通路までびっしりと、一晩運転再開を待ったお客さん達で埋まっていました...
今回、自然の猛威によって普段当たり前に享受しているライフラインが簡単に停止するのを改めて身近で感じました。
温暖化が進む日本列島。
今季もまだこれから台風が猛威を振るうことが予想されます。
日々当たり前にあるライフラインがいかに有難いものであるのか、身に染みました。
そして、いつそれが寸断されてもおかしくない状況下で私たちが生活しているということを再認識した長い長い嵐の夜でした。
長文、最後まで読んでいただいてありがとうございます。