企業の人材獲得競争が厳しさを増す中、大卒の初任給の引き上げが相次いで発表されています。一方で、世代間の格差の問題も生まれています。

 大手住宅メーカーの大和ハウスは10万円引き上げて35万円に、ユニクロを運営するファーストリテイリングや、すき家などを運営するゼンショーホールディングスなど、業種を問わず初任給が30万円台の大手企業が相次いでいます。

 一方で、2024年までの5年間の年代別にみた給与の増減率をみると、20代前半が10.3%、20代後半が9.5%上がっているのに対し、40代前半はわずか0.1%のプラス、50代前半に至っては3.0%のマイナスなどとなっています。

 元々給与の水準が高い中高年層は、企業側も賃上げを避ける傾向にあるとみられています。

 初任給を引き上げた大和ハウスでは、正社員全体でも平均9万2000円余りのベースアップを発表していて、初任給のアップが働く人全体の賃金にどう波及するかが注目です。

【動画で見る】“ユニクロ”や“すき家”など…『初任給30万円台』の大手企業が続々 年代別の給与増減率では中高年層が低く