出産後に心の不調が現れる「産後うつ」。神奈川県立保健福祉大学が2021年10月、1年以内に出産した母親600人を調べたところ、およそ3割の人が「産後うつ状態」であることがわかりました。

 産後うつは、コロナ禍前の過去の国の調査では1割程度とされていて、新型コロナの影響で産後うつになる人が増えているとみられます。

 また、出産・子育て関連のアプリを提供する会社が、妊娠中および出産後の女性を対象にした調査では、コロナ禍で不安に思うこととして最も多かったのが「新型コロナへの感染の不安(64.2%)」、次いで「ママ友と交流ができない不安(45.5%)」、そして公共サービスなどの「出産・育児サポートが受けられない不安(41%)」などとなっています。

こんな事あったら注意を…コロナ禍で増えたとされる『産後うつ』本人や周囲が気づきたい「SOSのサイン」

 調査した会社には「感染が不安で、児童館などの利用を躊躇する」「出産後にほとんど家にこもっていて人と接していない」「友達ができず寂しい」「経済的な不安がある」など、コロナ禍で孤立する母親たちの切実な声が寄せられているということです。