名古屋市名東区の中学校で2023年8月、PTA会費の一部で約13万円が入った封筒が金庫からなくなりました。記者会見で問題が公表された1週間後に、1人の教師の机の引き出しからそのままの状態で見つかりましたが、「知らなかった」と説明しているということです。

 学校には初動の対応や、現金の保管方法にも問題がありました。

■「消えたPTA会費」は学校の不適切対応で明らかに

 名古屋市名東区の市立香流中学校では、職員室の金庫に各学年のPTA会費をそれぞれ封筒に分け、合計91万1600円を保管していました。

8月1日、2年生のPTA会費の一部である、13万円1000円が入った封筒がなくなっているのがわかりました。

しかし学校は「封筒が出てくる可能性もあった」などとして、市の教育委員会に報告したのは1カ月以上経った9月13日で、翌日、市の教育委員会が記者会見をして明らかになっていました。

【動画で見る】「知らなかった」…『消えたPTA会費』が教師の机から発見された初動対応や現金の保管方法などにも問題点


■教師は「知らなかった」…記者会見の1週間後に机の中から発見

 そして、1週間が経った9月20日、封筒が1人の男性教師の引き出しの中から見つかり、21日の朝、教師が校長に報告したということです。

この教師はPTA会費を管理する立場ではなく、お金が引き出しに入っていることを知らなかったと説明していて、突然のことに驚いていたということです。

学校や市教委によりますと、金庫は職員室にあり、通帳や印鑑も入れていましたが、防犯カメラはありませんでした。

PTA会費がなくなったのが発覚した8月1日まで、金庫は施錠されておらず、校長や教頭の許可があれば誰でも開閉できるようにしていました。現在は鍵をつけて許可を得たうえで、鍵を貸し出すことにしているということです。

また、発見された現金は同一の物か定かではないものの、封筒はなくなったものと同様だったということです。

学校はPTA会費がなくなった後、警察に被害届を出していて、会費は見つかりましたが、9月29日時点では取り下げていません。

教頭は「警察の捜査中でコメントできない」としています。

2023年9月29日放送