インタビュー

羽田 美智子さん(神楽 奈緒子役)

「花嫁のれん」もスタートから5年。第4弾となりました。
 「前回の放送が終わってすぐ、第4弾のお話しをいただきました。非常にうれしかったですが、体力的には大変だと思ったんです。それで野際さんにご相談したら、助け合いながら、疲れることなく撮影に臨む方法があるはずだから頑張りましょ う、とおっしゃってくださったんです。野際さんのその言葉に力をいだきました。昨年、第3弾の撮影が終わったとき『またね』と別れた共演者やスタッフの方々とすぐ会えることもうれしかったし、未来の心配をしたり、過去の失敗をいつまでも悔やんだりするのでなく、"今"というこの瞬間を必死に生きて、頑張るしかないと思いながら撮影に入りました」

こうして奈緒子さんや志乃さんに会えることを楽しみにしている視聴者の方もたくさんいると思います。
 「第3弾の放送終盤、応援してくださる皆さんと交流する『ファンの集い』を開催したんです。90代のおばあちゃまから小学校に上がる前のお子さんまで、本当に幅広い年齢層の方が来てくださり、『また次がありますよね?』と言ってくださる方が多くいらして。『花嫁のれん』をこんなに深く愛してくださる方の存在を知ることができて、これまで一生懸命、奈緒子を演じてきて良かったと思いました。また、家族揃って見ることのできるホームドラマの役割をこの作品が果たしていることも実感したんです」
今回は新加入のキャストの方も多くいますね。
 「ドラマとして『花嫁のれん』って間口が広い作品だと思います。大事件が起きるわけでもなく、市井の人々のたわいもない日常を描いていますが、だからこそご覧になる皆さん自身の人生を投影できるエピソードが散りばめられているんですよね。新メンバーは年齢も幅広いので、これまで以上にどんな世代の方も楽しめる作品になっているはずです」

第4弾の見どころは?
 「奈緒子とお義母さんの力関係が少しずつ変わっていく様子を楽しんでいただきたいですし、女将となり、『金沢女将塾』の責任者として塾生を預かる身になった奈緒子の、あたふたしない姿をお見せしたいと思います。これまではただがむしゃらに奈緒子を演じてきましたが、女将になったことで、ようやく俯瞰で作品を見ることができるようになりました。私自身も新鮮な気持ちで、今回のシリーズに取り組んでいます」
第1弾から比べ、奈緒子は本当に強くたくましく成長していますよね。
 「お義母さんに対するセリフもすごいですよね。本当にズケズケ言ってます(笑)。お義母さんにだけでなく、真知子さんを始め塾生たちにもときに厳しいことを言うんです。『あれ、この奈緒子のセリフ、今まで志乃さんが奈緒子に言っていたことじゃないかしら』と思うこともあります。これは私の解釈ですが、奈緒子の根底には『大女将のようになりたい』という気持ちが強いと思うんです。その一心で頑張っているから、自分でも気づかぬうち、"大女将化"しているところもあるんじゃないでしょうか(笑)」

今回、新メンバーの中には房子さんという強敵もいます。
 「新たな"小姑"出現ですよね。この人とどう付き合えばいいのか、奈緒子もまだつかめてないんです。房子さんに言いたいことを言われ、あ然、ぼう然と見送るしかないですから(笑)。どう防衛すればいのか、奈緒子は奈緒子なりに考えていると思います。反面房子さんって下世話なことも言いますが、誰も言えないようなことをズバッと言うことがあって、そういう場面は爽快感があります。何だかんだ言って、房子さんって憎めないですよね」
今回のシリーズで特に印象的なこと、新鮮なことはありますか?
 「やっぱり奈緒子の強さでしょうか(笑)。急に強くなりましたから。実は前回も結構強きなことをお義母さんに言っていたんです。ただ、若干遠慮もありつつでした。昨年、放送を見ていて、こういうセリフって堂々と、失礼なくらいの言い方のほうがおもしろい気がして。だから今回はあっけらかんと言ってます」

羽田さんは常々、野際さんのことを尊敬しているとおっしゃってます。そんな方に失礼なことも言うのは大変ですね。
 「奈緒子は意外とねちねちと言いますからね。奈緒子の気持ちも分かるんですよ。奈緒子にはお義母さんと"共同戦線"を張って宗佑のことをしっかり育てていきたい、という思いがあって、その点では利害が一致しているはずなんです。ところが宗佑に何か問題が起きると、お義母さんって結局甘い顔をしちゃうんです。『それはないですよ!』と思うから、『どこかにお優しい方がいますからね』なんて言うんですよね(笑)。奈緒子のそういう心情、嫁の立場にいる方なら共感していただけると思います」
ところで今年はドラマの舞台、金沢にこの3月、新幹線が開業するという大イベントがあります。
 「金沢を始め、北陸地方にはいろんな"宝物"があります。加賀友禅、伝統的な茶屋街...。観光地としても本当に楽しめるし、多くの方にこの土地ならではの魅力に触れてほしいですね。ロケで金沢を訪れると街も人々も未来に向かって本当にキラキラしています。画面を通して、金沢の良さが伝わってほしいですね」

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