10月中旬、東京都内のホテルにて、「Xmasの奇蹟」の記者会見が行われました。会見には、主演の高橋かおりさん、岡田浩暉さん、窪田正孝さん、大内厚雄さん、火野正平さんが出席されました。会場にはクリスマスソング、テーブルにはポインセチアのアレンジメント、受付にはクリスマスツリー…とクリスマスムードの中、ゴールドがアクセントになった紺色のドレス姿の高橋さんを個性に合わせた様々なジャケット姿の4人の男性方が囲む、華やかな会見となりました。また、主題歌「最愛のひと」を歌うパク・ヨンハさんからのビデオコメントも寄せられました。
- 手島直役:高橋かおり
- この(東海テレビの昼ドラの会見の)場に立たせていただくのは、主演として3回目になりました。本当にうれしく思っています。撮影が始まった頃に、プロデューサーとこんな話をしていました。「目に見える、目の前にある現実だけを信じる心は男性の方に多く、目に見えないものを信じたいと思う心は女性の方に多いのではないか」と。この『Xmasの奇蹟』はそんな女性の皆さんの心をくすぐる作品です。私自身、この台本を読んだときに、心をくすぐられ、号泣しました。そして、この物語の「奇蹟」が心にスーッとしみこんできました。今では、もしかしたらこういう「奇蹟」が私自身にも起こるんじゃないかって思い始めています。回が進むごとに、直の心情はどんどん難しくなってきています。今は正に、苦しみの真っ只中に立たされている状態なんですが(笑)、この作品のこの台本からあふれ出てくる言葉たちをプロデューサーからの「ラブレター」として、ときには「挑戦状」として、しっかり受け止め、しっかりラストまで突き進んでいきたいと思っております。切ないストーリーですが、本当に素敵な作品です。たくさんの方に見ていただきたいと思っています。
- 堤浩志:岡田浩暉
- 『Xmasの奇蹟』、僕は別名『愛の奇蹟』って呼んでいる作品なんですが、大きなトラウマを抱えて心を固く閉ざしていた男が、直という運命の人とであって、大きく変わっていきます。愛する人と、夢に向かって一歩踏み出そうというときに、亡くなってしまうんですが、男性が固く閉ざしてしまった心を開けるのは、愛する女性なんじゃないかと思うんですね。そういう人に出会った矢先、浩志は死んでしまうので、その強い思いが窪田君演じる健に宿るわけですが、クリスマスの日にどんな奇蹟が起こるのか、僕自身とても楽しみにしています。
- 林田健:窪田正孝
- 「奇蹟の男」窪田正孝です(笑)。見た目は大学生・20歳で、中身は35歳の役です。最初、岡田さんの芝居を見せていただいて「この人の思いを、芝居を受け継がなきゃダメだな」って感じたので、直さんに対する一つの思いを大事に演じなくてはいけないなって思いました。今までは台本を読んで感じたままをカメラや芝居にぶつけてきたけど、そのままやっても“ハタチ”にしか見えないので、20歳の男と35歳の男の違いってなんだろう?って今まで以上に役について考えながら演じています。健でいるけど、中身は浩志だって伝えることが出来ない葛藤…自分を殺して、健として直さんの側に居るのか、本当のことを伝えるのか、その心の葛藤が皆さんに伝わったらいいですね。
- 越川博人:大内厚雄
- 普段は舞台をやっていまして、今回はこういう現場に呼んでいただいて、最初の頃は、右も左もわからず、迷子になったような気持ちになりました。プライベートでもよく迷子になるんですけど(笑)。本当に楽しい現場で、台本も非常に面白くて、貴重な経験をさせていただいています。僕の役は、15年ヒロイン・直を思い続け、15年親友・浩志の才能に嫉妬し続けているという難しい役。直、浩志、健の3人の関係は非常に切ないですが、その中に、同じように切なく、僕も少し絡んでいますので、是非見ていただければな、と思います。
- 柏木社長:火野正平
- 今、プロデューサーが「とことん切なく、とことん儚く、とことん悲しく」って言っているのを聞いていて、俺、何でここにいるんだろうって思います(笑)。大きなレコード会社の社長の役なんだけど、「長」って付く役は、ヤクザ映画で組長とか会長しかやった事がなくて、とりあえず慣れようと思って、出番を待っている時に助監督さんが迎えにくると「社長」と呼んでもらうようにしています。お昼のドラマは初めてで、先輩方には大変だよって言われていたんだけど、今まで1シーンか2シーンで撮影が終わってたので、お昼のドラマっていいなって思っていたんだよね。けど、後半になったら出番がたくさんあって、参っています(笑)。これから、なぜか高橋君とベッドシーンがあるんです。とりあえず、見てね。
- 主題歌&特別出演:パク・ヨンハ
- 主題歌「最愛のひと」とドラマ「Xmasの奇蹟」が本当にたくさんの人々に愛され、愛情を注いでいただけたらとても光栄です。
- 高村幹プロデューサー
- 今回のドラマの企画を考えるに当たって、こだわっていたことが一つあります。「とことん儚く、とことん切なく、とことん悲しいラブストーリを作りたい」という思いでした。「儚い、切ない、悲しい」とはどういうことかを考えたのですが、辿り着いたところは、決して成就することのない、もしかしてハッピーエンドは迎えられることもないのかもしれない…そんな愛の形でした。今回は「生と死」、その絶対的な障害が二人の間に立ちはだかり、二人を分けてしまったそんな恋物語です。これまでいくつかのラブストーリーを作ってきましたが、それらの多くは最初に障害があって、男と女が出会い、愛を芽生えさせ、そして、育んでいくという物語が大方のものでした。しかし、今回は二人がどんなに頑張っても、どんなにあがいても、おそらく元通りの二人に戻ることはできません。しかし、それでも相手のことを想い、自らの愛を全うしようとする、その姿は日常にある普通の恋愛や失恋で傷ついた心に届くであろう本物の愛が描けるのではないかと思いました。非常に観念的に難しい本になっておりますが、ドラマ上それだけではいけないからこそ、いろいろな表現で役者の皆様にもご協力頂きまして、とてもとても悲しい物語が出来上がっていると思います。クリスマスをクライマックスとして、最初に死んだ恋人が蘇ると言う奇蹟、そして一年後のクリスマス、その二人がどういう形で愛を全うし、どういう形で愛を収めるのかたくさんの人に見届けてもらいたいと思っております。