クランクインから半月ほど経った9月某日、主演の高橋かおりさんがポスター撮影のため都内のスタジオに登場。今回の「Xmasの奇蹟」のテーマは「とことん儚く、とことん切なく、とことん悲しく」であるため、ポスターには高橋さんの泣き顔をメインに、余計なものは一切省いたシンプルなデザインを採用。プロデューサーからは「きれいである必要はない。グッと胸に訴えるものがあるほうがいい」と要望が。
そんな中、白いついたての奥にスタンバイする高橋さん。視界に入るのはカメラマンだけという空間で気持ちを集中させ、心情を作った高橋さんが泣き始めると、スタジオの空気が一変。女優の底力を遺憾なく発揮して、物語のラストを暗示するような見事な泣きの表情を魅せてくれました。
撮影後、高橋さんは「お芝居だったら、相手がいたり景色があるけど、白い壁に囲まれて、カメラだけが前にあって、何か変な感じでした(笑)。泣けないかもって思ったけど、スイッチ入りましたね」と感想を。カメラマンが「もっと時間かかるかと思った。集中力がすごい」という総撮影数は約150枚。ポスター用と考えても、撮影枚数は少ないほうなのだとか。撮影を終えた後は写真選びに突入。「これぐらい泣いているほうがリアルで好き」「どのくらいくしゃくしゃなのがかっこいいのかな」と、高橋さん自らも加わって意見交換を。「写真を見ているだけでもらい泣きしそう」というスタッフに、高橋さんが「えー! そんなんでドラマ見たらどうなっちゃうの!?(笑)」と突っ込むひと幕も。候補写真を数枚まで絞込んだところで「後になって、もっと泣かせとけばよかった! なんて言わないでね」と笑顔でスタジオを後にした高橋さんでした。
最後に完成したポスターについて、高村プロデューサーに聞きました。
「ファンタジーのお話なので、生き返った命の奇蹟を目の前で見とどける悲しみともうれしさとも喜びとも感動ともいえない表情を作ってくれって高橋さんにお願いしました。想像以上の出来栄えで、すごくいいものが出来たと思っています。ポスターの表情が見られるかもしれませんよ」