“日本最古”のロックバンド…センチメンタル・シティ・ロマンス結成50周年「やめる発想なかったが続くとは」
名古屋で生まれた日本最古のロックバンド「センチメンタル・シティ・ロマンス」が今年2023年、50周年を迎えました。
東京都渋谷区の「タワーレコード渋谷店」。懐かしいレコードが並ぶ中、今年2023年、結成50周年を迎えた日本最古のロックバンド「センチメンタル・シティ・ロマンス」のベストアルバムがありました。
キーボードの細井豊さん:
「50周年!ありがとうございます!」
7月1日、この店で大勢の観客に囲まれながら「センチメンタル・シティ・ロマンス」が曲も披露しました。
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1973年に誕生した「センチメンタル・シティ・ロマンス」は、名古屋を拠点に、赤いバスに乗って全国を回りました。
そのサウンドは、現在世界的に流行しているシティポップの草分けともいわれ、音楽業界で高く評価されています。
ギタリスト・元はっぴいえんどの鈴木茂さん:
「センチっていうのは歴史に残るいいロックバンドだと思うんです。ロックバンドでコーラスをきちっとしたバンドは案外少ないんですよね」
歌手の加藤登紀子さん:
「センチメンタル・シティ・ロマンスと一緒にやったことによって、曲のダイナミズムとか、あらゆるパワーを使えるというか、本当に自由で楽しいステージづくりができた」
7月6日、キーボードの細井豊さん(69)は、アルバムやライブの告知のため、名古屋のラジオ局を回りました。
細井さん:
「ぜひ、ベスト盤です。よろしくお願いします」
アナウンサーの小堀勝啓さん:
「半世紀ですよ。こんなにやると思わなかったでしょ?」
細井さん:
「やめるという発想はなかったんですけど、続くとはね」
アナウンサーの小堀勝啓さん。1980年代から90年代にかけて、CBCの番組でセンチと何度も共演しました。
小堀さん:
「あれぐらいコーラスワークの上手いバンドはいない。ダサカッコイイというか。番組でジングルを作ってくれた時も、わざわざ名古屋弁を入れてくれている、名古屋弁というか名古屋アクセント。それがコミックソングする感じになると、なんかうーん…って感じになるんだけど、そうじゃなくてものすごく上手な人たちがサラッとそれをやっているから、クスッと笑うような感じ」
当時、センチはバンドの活動だけでなく、名古屋で様々な仕事をしました。
かつて、センチのマネジメントをしていた竹内正美さんは、センチはこれまで18枚のアルバムを出しましたが、大きなヒット曲は生まれなかったといいます。
竹内正美さん:
「売れることと、やっぱり好きな音楽をずっとやり続けたいっていうことは別のものだっていうのは彼らの中にあって。センチっていうのはまさにそういう仲間の音楽集団だったと思いますよ。『昔は良かった』じゃなくて、今も一生懸命やっているから、前向きに。それは素晴らしいと思う」
50年前、名古屋で生まれたセンチメンタル・シティ・ロマンス。7月16日と17日には今池のライブハウスで50周年のライブを開催。日本最古のロックバンドは歌い続けます。
細井さん:
「50周年はやっぱりみんなが集まってね、名古屋の仲間も集まって、これからも続いていけるような感じにしていきたいですね。50周年で疲れて終わりっていうことはないように」