コロナ禍前上回る人出に…『春の高山祭』に外国人殺到 約半世紀ぶりにからくり人形を新調した祭り屋台も
14日から岐阜県高山市で始まった「春の高山祭」は晴天に恵まれ、多くの観光客で賑わいました。
満開の桜と絢爛豪華な祭り屋台。岐阜県高山市の日枝神社の例祭「春の高山祭」です。
初日の14日、高山の中心部には大勢の人が訪れました。春の高山祭の見どころ、屋台11台が一堂に会する「曳き揃え」では、飛騨の小京都・古い町並みをゆっくりと進みました。
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フランスから来た観光客:
「ワンダフル!アメージング!」
神奈川から来た観光客:
「大きくてびっくりしました、迫力があって。1つ1つ彫刻とか刺繍とかしてあって、きれいだなと思いました」
煌びやかな屋台が並び、圧巻の景色が広がりました。
14日の高山は東海3県で最も暑い最高気温27.4度を記録し、熱中症の疑いで1人が病院に搬送されました。
この強い日差しから逃れようと、会場近くの飲食店は開店と同時に満席に。
新型コロナウイルスが5類に移行してから初めての開催となる今年は、かつての賑わいが戻ったようです。
かる食堂の店主:
「休みなしにずっとオープンしてから並ばれていた状態で。もうコロナ前以上だと思います。すごいです、今日は本当に。6割外国人、4割が日本人って感じですね」
春の高山祭には、多くの外国人観光客が訪れています。
Q.どんな質問をされた?
英語に対応する通訳ボランティア:
「日本料理以外のお店を教えてほしいとのことだったので、いくつかお店を提案して、タイ料理に行きたいとのことだったので、タイ料理のお店の行き方を教えていました」
新名清雄さん(74)は、屋台の一つ「崑崗台(こんごうたい)」のからくり人形の新調に携わりました。
崑崗台総代の新名清雄さん:
「人形と衣装と、全部新調したんですよ。子供ですので、かわいい顔をしているんですよ」
老朽化などにより新調しましたが、約半世紀ぶりの出来事だといいます。
新名さんはこの祭を最後に、12年務めあげた総代の引退が決定していて、これが最後の大仕事となりました。
崑崗台総代の新名清雄さん:
「感無量というか、本当にうれしいですね。うちの崑崗台のシンボルの唐子ですので。自分たちが子供の時から親しんだものなんですよ。あんなにきれいな顔は僕らも初めて見る。総代の締めくくりができたかなと」
日が沈んだ街並みを、提灯を灯した屋台が巡る幻想的な「夜祭」を最後に、1日目が過ぎていきました。
2日目の15日も快晴で、高山祭の呼び物、3台の祭り屋台による「からくり奉納」では、まるで生きているようにからくり人形が動き出すと大きな歓声が上がりました。
男性:
「フルに見たのは初めてです。地元の人のすごいエネルギーを感じます」
イギリスから来た観光客:
「すごくいいものを見せてもらっている。ドラマチックだ」
この日も最高気温は25.7度と6月上旬並みの暑さに。この暑さで人気を集めていたのが冷凍パインです。
マレーシアから来た観光客:
「今日はすごく暑い。これを食べて涼しくするよ」
店のスタッフ:
「昨日・今日と暑くなると聞いていたので。今日はもう200本(売れた)」
飛騨路に春を告げるどころか、夏まで呼び寄せたような今年の春の高山祭。2日間で18万8000人とコロナ前の2019年を上回る人が訪れ、その幕を下ろしました。