“防災用トイレ”は瞬く間に品切れ…「巨大地震注意」に街では防災意識高まる 買いだめ等は冷静な対応を
史上初の「南海トラフ地震臨時情報・巨大地震注意」発表から一夜明けた8月9日、お盆シーズンを迎えたJR名古屋駅の新幹線ホームでも、不安の声が聞かれました。
岡山から来た旅行客:
「もう1日いる予定だったんですけど、一応警戒して今日帰ろうかなと思っています」
乗客:
「新幹線の中で(地震が)起きたらと思うと、ちょっと怖いなと思うところがあります」
東海道新幹線は、9日の始発から三河安城駅と三島駅の間の上下線で、速度を落として運転していて、この区間を走る列車には10分以上の遅れが見込まれています。
在来線の特急では、紀勢線「南紀」と飯田線の「伊那路」が全て運休し、いずれの対応も1週間程度続く予定です。
突如聞こえた南海トラフ地震の足音に、街では防災への意識が高まっていました。
20代会社員:
「地震対策だったりだとか、かばんの中身を見て必要な物を買い替えたりしようかなと思っています」
大学生:
「家に帰ってからすぐ、両親と一緒に避難袋の見直しだったり、お水を買いに行ったりした」
名古屋市瑞穂区のホームセンター「カインズ名古屋 堀田店」は9日、臨時で水の売場を設置し、1人2ケース限定で販売すると開店から客が殺到していました。
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買い物客:
「昨日の地震で、水が不足するといかんと思ってね。巨大地震注意が出たもんで」
別の買い物客:
「お水と、(子供が)まだ小さいのでおむつを常備しておこうかなと。いつ(地震が)来てもいいように準備してあるけど、多いに越したことはないかなと思って」
レジに並ぶ客のかごの中は、飲料水や防災グッズがほとんど。臨時情報の発表を受け、備蓄に回す日用品を買い足す人が急増していました。
カインズ 名古屋堀田店の副店長:
「昨日の夕方ごろ、情報が発信されてからお客さまのご来店が多くなりました。本日の朝を迎えるにあたっても、お水を多く準備したりとか防災食も売り場に展開したりだとか、本日からスタートしています」
防災用のトイレはあっという間に売れたといいます。
カインズ名古屋堀田店の副店長:
「もう(防災用)トイレはないですね。朝の段階ではまだ、商品はしっかりありましたので」
防災用トイレが並ぶ棚はほぼ品切れの状態になっていました。能登半島地震で水やトイレの確保が課題になったことも影響しているのでしょうか。カップ麺や非常食などの補充もフル回転です。
買い物客:
「もう無くなっていますね。品薄になっていますね。ちょっと遅かったです。安易に考えていて、きちんと準備していこうかなと思って」
別の買い物客:
「ちょっと高をくくっていたんですけど、来たらもうないんですよ。今までも一応地震対策はしていたんですけど、大きいのが来るとなると不安が先に、怖いです」
しかし、過度な買い溜めなどは控える冷静な対応も必要です。
三重県尾鷲市では、南海トラフ地震発生時には、最大17メートルの津波が想定されています。
市内の保育園など7施設は「巨大地震注意」の発表を受けて9日午前、臨時の園長会議を開き、避難ルートの再確認など、園児や職員を守るための確認を話し合ったといいます。
海抜5mの津波浸水域にある高齢者介護施設では9日、「もしも」を想定し人手がある昼間のうちに、9人の入居者を高台にある別の施設に避難させていました。
初めて経験する臨時情報。今できる備えがあります。