回想法の指導者、来島修志さん

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この道具の名前は何ですか?

使い方は?思い出はありますか?

これが回想です・・・

 

皆さんは"回想法"というものをご存知でしょうか?

簡単に言えば、主に高齢の方を対象に

かつて経験したことを思い起こす「回想」のきっかけ作りをする事。

「たらい」に「洗濯板」懐かしいですか?

 

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「懐かしい話に、花を咲かせましょう!」

来島修志さんは"回想法"指導の第一人者です。

昭和60年から11年間、4つの病院で認知症の方のリハビリに

携わる中で、昔話をすることが欠かせないコミュニケーションの1つで、

いかに大切であるかを実感しました。

 

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そんな中、平成8年高浜市の専門学校に、作業療法の教員として赴任した際、

日本の回想法実践の先駆けである、野村豊子さんの指導に接し

大いに感銘を受けたといいます。

その指導を頼りに5~6年は、各地の高齢者の施設を回って、

ひたすら「回想法」を実践しました。

 

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来島さんはその後、介護・認知症予防を目的に、

平成14年、回想法を地域の中に取り入れた北名古屋市に協力、

これは前例がないということで国のモデル事業に採択され、

翌年、市内には日本初の回想法センターが誕生し、

ここが来島さんの新たな活動拠点になりました。

 

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ケアや地域の中に根付いてこそ回想法の意味かある・・・

来島さんは、この回想法を実践するリーダーの育成にも

力を入れ始めました。

 

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回想法リーダーに必要な技法は、

高齢者が心地よく話せるような雰囲気作りと

しっかりと話を聞く「傾聴」です。

その心は、まさにアナウンサーに通じるものがあります。

福祉に関しては素人ながら、コミュニケーションに関しては本業と、

私も来島さんから7月に「地域の健康な高齢者を対象とした回想法」と、

今回「認知症を持つ方への回想法」の研修を受けました。

 

 

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会場の愛知県内にある「高浜安立(あんりゅう)荘」には、

東海地方のみならず鹿児島や広島・神戸などから

40人の定員を超える人が集まりました。

安立荘は来島さんが

野村豊子さんの実践する回想法と出会った思い出の地。

今も施設を挙げて回想法に取り組み、

建物の中には昭和の街並みが再現され

古い道具も手に取って回想できるような仕掛けが随所に見られます。

 

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回想法の実践も、定期的に行われています。

 

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認知症が進んでも、昔やっていた事の手順だけは体が覚えている・・・

回想を通じて眠っていた感情を引き出すことが出来る・・・

そのお手伝いが出来ることは、素晴らしい事だと思います。

私も早くどこかでリーダーが務められるよう、勉強を続けます。

 

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