人物紹介

1月17日(木)更新

中村玉緒さん(桂木さくら役)

――34年ぶりにこの枠の作品に出演する中村さん。今回は法律事務所の所長という役柄をどんな風に演じようと思っているのか伺いました。

『愛嬌のある“お母さん”として』

 以前、医療現場を舞台にしたドラマで長年主演を務めましたが、専門用語は気持ちと言葉を一致させないとうまく言えないものなんです。ですから、大変難しいですね。それにとにかくセリフが多くて(笑)。さくらは法律事務所の所長であるけれど、私としてはあまり堅苦しくはしたくないな、むしろ愛嬌のある“お母さん”のような感じも出したいな、といろいろ欲張り考えてしまって四苦八苦しているところです。

 実はずいぶん前に連ドラで弁護士役を演じたこともあります。以前から一度、弁護士役に挑戦したかったのだけれど、演じてみたらやはり大変でした(笑)。でも今回は若手を育てる役ですから。最初のほうでは各弁護士や修習生たちが手掛ける案件に首を突っ込むけれど、段々と各案件はそれぞれに任せていくと思います。そこからは一人の女性としての生き様を表現できるんじゃないか、と思ってます。

 さくらは視野のすごく広い人間です。事務所の中には様々なタイプの人間がいますが、夏希を始め、研修生たちも色々な問題があって、それに苦しんだり悩んだりします。さくらは相談されなくても研修生たちの心の機微に気づくような人。実際の私にはそういうところはからっきしありまへん(笑)。だからさくらの思慮深さや洞察力の鋭さを演じるのも難しいです。

 さくらはまだ女性が企業の代表を務めるのが珍しかった時代に、「S&K法律事務所」を立ち上げた人で、色々な過去や思いを抱えています。事務所を作った時の、ある女性とのエピソードや、今の事務所の中でのさまざまな人間関係…。そういうものがどんどん明らかになっていくので楽しみにしていてください。実はある秘密があります。ぜひ視聴者の皆さんにも推理して欲しいですね。

『堅苦しい作品ではございません』

 法律事務所が舞台で、さくらも法律の専門家という設定のため堅い印象を受ける方もいるかもしれません。物語自体も“事件物”とお思いの方もいるでしょう。でも事件は全体の20%ぐらいで、あとはいろんな要素が作品の中に詰まっています。登場するのも私の世代もいれば、20代30代、それに40代まで幅広いんですよ。事件物としてだけでなく、運命の赤い糸や白い糸、ほかにもいろんな色の糸が出てくるので、「事件物で、弁護士さんが解決していく話なのね」という先入観を持たず、人と人の心の触れ合いややり取り、それにゆくゆくは登場人物の恋愛も描かれるそうなので、誰と誰が親しくなるのかなんてことも肩の力を抜いて、ご覧になっていただきたいと思います。さくらも毎週、「モメごとは幸せを呼ぶ福の神。はい皆さんご一緒に!」という決めゼリフを言うので、笑っていただくところもある楽しい作品になると思いますよ。

 東海テレビさんの作品に出るのは「あかんたれ」、「続・あかんたれ」以来、34年ぶりらしいですわ。先日、先のドラマに主演した志垣太郎さんとあるテレビ局でばったり会ったんですよ。何十年ぶりかに。あのころは二人とも若かったのに、すっかりおばあちゃんとおっちゃんになってしまいました(笑)。仕事で日本各地にうかがいますが、場所によっては未だに「あかんたれ」を放送しているところがあるんです。長年に渡り愛されているんだな、と感じていますが、この作品もそんな風になってもらいたいですね。私も撮影が終わるまではしっかり体調管理をせなあかんし、大好きなパチンコもしばらくお休みやな、と思ってます。と言いつつ、先日ほんのちょっとだけパチンコで遊んでしまいましたが(笑)。

 私は映画界出身のせいか、いくつになってもドラマのスピーディーな撮影が苦手なんです。不思議なことに、バラエティ番組の収録は何時間あっても平気なんですけどね(笑)。私の中にあったドラマに対する恐怖心を取ってくだったのが杉村先生(本作の演出を手掛ける杉村六郎監督)なんですよ。2時間ドラマのシリーズ(97年から05年まで放送の「京都祇園入り婿刑事事件簿」)を杉村先生がほとんどお撮りになり、現場で大変頼りましてね。今回も杉村先生なら色々分かってくださるだろうな、とそれだけで安心しています。撮影初日に(夏希役の)白石(美帆)さんとのシーンを撮りましたが、何だかすごく気持ちが近づけて良かったと思ってます。白石さんとは今回が初共演ですが、しっかりしたお嬢さんですね。本当に夏希役がぴったりの方ですよ。

『バナナで撮影を乗り切ります』

 白石さんは食事の仕方が私と一緒でした。少しずつちょこちょこ食べる感じが。さっきもお腹がペコペコで、「お昼はカレーライスにしよう」と楽しみにしていたのに、いざ食事になるとそんなには入らないんですね。ドラマの撮影中はなぜか食が細くなってしまうんです。それに一気に食べてしまうと満腹感から集中力が途切れてしまうこともありますから。そうならないよう、私はドラマの現場ではバナナが欠かせません。本番前にバナナをちょこっと食べて、お腹が空いたらまたバナナで補充して。私がいつもバナナを食べているからか、私と共演するといつの間にかバナナを食べてはる方も多いですよ。ある人の楽屋の扉が開いていて、何となくそちらを見たら、バナナが置いてあるのを見かけたりするんです。知りませんでしたが、バナナって栄養がものすごくあるそうですね。私にとってバナナは生きていく上で欠かせない物。世の中からなくなったら、生きてけへん(笑)。

今回のモメごと

  • クランクアップ!
  • 星 由里子さん(椎名 春江役)

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  • 湯江 健幸さん(神谷 健一役)