新型コロナウイルスの感染拡大が止まりません。4日は、中部国際空港に帰国した三重県の男性からも陽性反応が出ました。
そんな中、愛知県の公立高校で入学試験が始まりました。
マスクに消毒…厳戒態勢の入試です。
5日から始まった愛知県の公立高校の入学試験。会場に向かう受験生はほとんどマスクを着けています。会場まで連れ添った保護者は…。
保護者:
「(予防は)手洗いうがいと消毒と、なるべく出歩かないようにですね」
例年とは違う緊張感が漂います。
<学校のアナウンス>
「感染症予防のためスプレー式消毒液が置いてあります。自由に使用してください」
教室の入り口にはアルコール消毒液を設置。筆記試験、面接試験ともマスクの着用を勧めているほか、試験の合間や昼休みには教室の換気を行うなど対策を徹底していました。
愛知県立明和高校 松原正明教頭:
「受験がもとで感染が広がることのないように、万全の注意を払っています」
東海3県では、いずれも新型コロナウイルスに感染したり、感染が疑われる受験生には追試験を行うことにしています。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中迎えた受験シーズン…。
保護者:
「(新型コロナウイルスの件で)羽を伸ばせないという状況なので。子供の気持ちが途切れちゃいましたね、一回。やって来たことを全部出してほしいです。出せるといいなと思っています」
一方…。
三重県の担当者(4日夜):
「中部空港検疫所において報告された新型コロナウイルス感染症患者についてご報告申し上げます。三重県居住の乗客で新型コロナウイルス感染症の患者が発生したと」
中部国際空港に帰国した三重県在住の40代男性の感染が確認されました。
男性は2月16日カンボジアに渡ったのち、21日にはフィリピンに移動しますが、このころ発熱を感じるようになったといいます。
さらに再びカンボジアに移った後の3月2日、たんや息苦しさを感じるようになり現地の病院を受診。そして4日、中部国際空港に帰国し検疫所の健康相談室を訪れ、感染が確認されました。国内の検疫所で感染が確認されたのは初めてです。
さらに4日は、愛知県で新たに8人の感染が確認され、あわせて49人に。
そして、これまで愛知県が感染者の居住地を尾張地方、三河地方としか発表してこなかったことに対し、該当する市が自ら感染者の確認を明らかにするケースが相次ぎました。
蒲郡市の会見:
「蒲郡市といたしまして、記者会見を開催させていただきました。感染者は市内在住の4人でございまして、4人は同居のご家族でございます」
先に愛知県が感染を発表した三河地方の家族4人が蒲郡市在住だったことを明らかにしました。
市は立ち寄り先の体育センターと三谷公民館の消毒を済ませたということです。
さらに…。
(リポート)
「半田市の高齢者施設に勤務する男性が、新型コロナウイルスに感染していることが分かりました」
感染が確認されたのは、半田市の高齢者施設に勤める70代の男性で、施設側によるとデイサービスの利用者を送迎する運転手で週に3、4日勤務していたということです。
感染拡大が止まらない愛知県…。
大村愛知県知事:
「名古屋市内に2つのクラスターがあるということではないかと思っておりますので、そのクラスターを押さえ込んでいくと」
愛知県の感染者の大半を占める2つのクラスター。一つは名古屋市内のスポーツジムの利用者などの間で拡大した集団。
もう一つは南生協病院に入院する前に、共同生活をしていた3人から連なる集団です。
感染拡大を抑えるにはこの2つのクラスターへの対応が重要です。
愛知県と名古屋市は厚生労働省からクラスター対策に詳しい医師の派遣を受け、対策に全力を尽くすことにしています。