いよいよ始まりました「花嫁のれん」。ドラマの世界観の彩りとなる金沢の風景は、見どころの一つでもあります。
10月初めから約2週間にわたり行われた金沢市を中心とした石川県でのロケ。猛暑の影響でようやく秋めいてきた金沢の町で、奈緒子役の羽田美智子さん、志乃役の野際陽子さんらが撮影に臨みました。撮影の様子を早速ご紹介します!!
「かぐらや」の門前のシーンは、とある料亭の入り口を借りて撮影。その料亭は坂の途中にあり、振り返ると黒々とした瓦屋根が美しい金沢の町並みを一望できます。羽田さんは金沢について、“いたるところに本物が残っている町”と表現。放送ではキャストの皆さんの熱演はもちろん、本作を美しく彩る情緒ある町並みにもぜひ注目してください。
江戸時代にでもタイムスリップしてきたかのように錯覚させる武家屋敷街でのロケはあいにくの雨。しかし和服姿の野際さんが蛇の目傘を差して歩いていると、それだけで美しい日本画のような趣があります。ロケ先では雨は歓迎されませんが、この日に限っていえば、雨だからこそ素敵なシーンが撮影できたかもしれません。10年ほど前にドラマで共演して以来、親しい間柄であるという羽田さんと野際さん。息の合ったやりとりに二人の仲の良さがうかがえます。
アメ色に光る紅殻格子が美しい東茶屋通りの奥にある喫茶店では、羽田さんに加え、瑠璃子役の里久鳴さんと良樹役の内田さんもロケに参加。渋い光沢のある家具に歴史を感じさせるクラシックな店内で3人は楽しげに談笑を。端から見ていると、修学旅行でこの地を訪れた学生のよう。またスタッフが準備をしている間、羽田さんは店主の女将に金沢についてさまざまなことを質問。スタッフによると、キャストの皆さんは時間があれば地元の方たちとコミュニケーションを取り、より詳しく金沢を知ろうとしているそうです。
里久鳴さんと内田さんにお話しを伺ったところ、ともに「一日も早く金沢ロケに来たかったです」とコメント。里久鳴さんは「金沢で暮らす皆さんと接することで、より深く瑠璃子を演じられると思ったので」と。また内田さんも「浅野川で友禅流しの場面を撮りますが、きっとそのとき感じられるものがあると思ってます」と数日後に控えた撮影について期待を語ってくれました。
最後に羽田さんと野際さんの、ロケの感想を紹介します。
羽田さん「こちらは雅だし、独特の文化が根付いているんだな、と改めて思っています。“金沢だからこそ”というプライドを感じるし、地元の方たちが、加賀百万石の心意気を残そうとしているのが、すごいなと思います」
野際さん「地元の皆さんとお話しすると、イントネーションがとてもたおやかですね。父方の田舎が富山なんですが、近くてもあちらは言葉にすごく勢いがあるんですよ(笑)。こちらの皆さんは、語尾は優しいんだけれど、それでいてき然として凛とした印象を言葉の発音からも感じました。ぜひ志乃にもそんな“プライド”を持たせたいですね」