03 ポスター撮影リポート

 このHPのトップページは 番組ポスターと同じデザイン。幻想的な美しさすら漂っていますが、撮影現場がどんな様子だったか紹介します。

 ポスター撮影が行われたのは、昨年の11月上旬。スタジオに入ると、床一面に敷かれた、桜の花びらが目に飛び込んで来ました。そこに笛木優子さんと徳山秀典さんが横たわり、写真の撮影が始まりました。どちらかが目をつむったかと思えば、今度は二人とも目をつむり、その後はともに目を開け、カメラ目線になったり、さまざまな方向を見たり。室内にはずっと、軽快なシャッター音が響きます。

 トップページの画像をよくご覧いただきたいのですが、徳山さんの左肩のあたりにある、花びらはぼかしてあって、3Dの映像だったら、浮き上がってきそうではありませんか? この部分の花びらは、本当に空中に浮かんでいる瞬間のものなんです。笛木さんと徳山さんをカメラマンは真上から覗き込むような形で撮影していきましたが、カメラマン自ら花びらを散らしていたのです。ときにはハラハラと、ときには勢いよく、またときにはほんの少しずつ花びらを散らし…、カメラマンは「まるで『花咲か爺さん』だね(笑)」と。

 二人の撮影が終わると、さっそくパソコンのモニターの前に番組プロデューサーを始め、スタッフが集合し、画像のチェックを開始。ポスターに使うべく画像を真剣に選んでいきます。そこに着替えの済んだ笛木さんたちが現れ、一緒に画像を見ていきますが、笛木さんは「いくらでも修正していただいて構わないので、美しいポスターにしてください」と一言。すると、その場にいた者全員が、「直すところなんて一つもないじゃないですか」と声を揃えて発言し、とても和やかな雰囲気に。

 ここで笛木さんと徳山さんの、ポスターを撮り終えての感想を紹介します。

笛木さん
「撮影の際、徳山さんがとても近かったし、肩も出しているので最初は緊張しましたが、桜子の比呂人さんへの想いを表現できたらいいな、と思って表情を作ったつもりです。実は徳山さんとは今日が初対面なんです。とても気さくな方でしたが、これから長い間、ともに戦う“戦友”だと私は思っているし(笑)、そういう意味でもいろいろな話が出来そうな雰囲気の持ち主で、ホッとしています」
徳山さん
「まず撮影が予想以上に早く終り、『これで大丈夫かな』と思っていますが(笑)、同時に『いよいよ始まるんだ!』という気持ちで、身が引き締まりました。ポスターのビジュアルがこの作品のベースになると思うので、純粋な比呂人を演じなくては、という思いもますます強くなりました」

 最後にこのポスターのビジュアルコンセプトはどんなものなのか、デザイナーの三賀政雄さんにも話を伺いました。 「台本を読む前にプロデューサーと話していて、『今回は桜に埋った男女しかないね』ということになり、ビジュアルはその段階で決まったようなものでした。頭の中で、桜の花びらがハラハラと散っていくさまがずっと浮かんでいましたが、今日はイメージ通りビジュアルが撮れました。笛木さんと徳山さんの、多分二人とも目をつぶっている画像を使うつもりですが、実はまだ迷ってます。どちらかが目を開けていても、おもしろいポスターになりそうなので。ギリギリまで悩むと思いますが、完成したポスターを見た方が、『二人の行く末には何が待っているのか』と悩むようなものにしたいと思ってます」
実はこのデザイナーこそ、これまでこの枠で「真珠夫人」「牡丹と薔薇」など中島丈博先生の話題作のポスターのデザインを担当してきた方。「基本的にはドロドロの世界をどうやって“美しさ”に変換させるか、そのことを考えながらポスターのデザインを考えています」と中島作品のポスターを手掛ける際のこだわりも語ってくれました。

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