06 美容師指導リポート

 桜子は雄一との結婚後、美容師の資格を取り、「タチバナ美容室」で働くように。そこで桜子役の笛木さん、雄一役の大熊さん、さらに真紀枝役の大島さんや美容師を演じる皆さんが、忙しい撮影スケジュールの合間を縫って、美容師指導を受けてきました。

 12月某日。笛木さんらは、美容師やヘアメークアーティストを育成する専門学校に集合。撮影がお休みのこの日、美容師として必要なことをこの学校で教えてもらいます。

 まずはシャンプーの練習から。実際に生徒の皆さんが勉強する教室に連れられ、人形の頭にシャンプーをすることに。「今日は皆さんにシャンプー、カット、パーマという3工程を覚えていただかなければいけません。半日ではとても覚え切れませんが、しっかり覚えていただきます!」とは指導してくださる先生。笛木さんらも表情を引き締め、練習開始です。髪の生え際に沿ってシャワーをかけたり、シャワーヘッドを熱く感じさせない温度で頭皮に当てたり、とプロっぽく見えるコツを教えてもらう皆さん。さらにシャンプーは意外と腰に負担がかかるそうで、美容師の中には腰痛に悩んでいる人も多い、という話も聞くと、「腰を労わるしぐさをすると美容師っぽく見えるかも」と話すメンバーも。大島さんはシャンプーの間中、「私、不器用なのに、この中で一番腕が良い設定でしょ。どうしよう!」と。この言葉に大熊さんは「雄一は美容師としてセンスも腕もいまいちだから、下手でいいんですよね(笑)。これはありがたい」と発言。と言いつつも、器用にシャンプーの工程をこなす大熊さんです。シャンプーの最後にはタオルの巻き方を練習。「サッとできるよう、家でも練習してください」と、さっそく“宿題”が出ていました。

 部屋を移動し、今度はカットの練習を開始。時代設定が昭和50年代だけに、あくまで当時のカット方法を教えてもらいます。今では髪をアンバランスにすく、シャギーというカットが主流ですが、この頃はシャギーを入れることはほとんどなかったとか。そこでまっすぐ髪を切る練習をしていきます。人形の髪を黙々とカットする皆さんに、先生がプロッぽいはさみの持ち方、カットの仕方を説明していきます。聞く分には簡単そうに見えても、実際にやると思うようにはさみが動かず、ここでも大島さんは「お願いだからはさみを動かしながら、セリフを言うシーンだけは入れないで下さい!」とスタッフの面々に直訴していたのでした。

 約1時間、はさみでカットの練習をした後、パーマの練習が始まりました。まずはパーマ液のひたされたロットを巻くところからですが、ロット巻きも今とはまったく違うとか。ゆるくパーマをかけるのが主流の現代は、ロットもゆったりかけることが多いのに比べ、当時は細かくきっちりロットを巻いていたそうです。意外にも皆さんはロットを巻くコツをすぐに修得。中でも先生が一番上手だと誉めたのが大島さんでした。「堂々とした立ち姿が、ベテランの先生って感じですよ」とのお褒めの言葉に、大島さんは「やっと報われました(笑)」と一言。最後にドライヤーでブローの練習をしましたが、笛木さんは最初から最後まで言葉少なめで、黙々と練習を。そんな様子からも笛木さんの真面目な人柄がうかがえます。お笑い芸人の大熊さんは大きな声やリアクションとともに、どの工程にも取り組みましたが、モノトーンファッションで決めていたこの日、「黙っているとカリスマ美容師に見えますよ」と皆に言われ、「そうでしょ」とニヒルにポーズを決めていました。そうこうするうちに半日をかけた美容師指導は終了。皆さん、お疲れ様でした!

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