「真珠夫人」の“たわしコロッケ”、「牡丹と薔薇」の“財布ステーキ”など昼ドラの伝説を作ってきた愛憎メニュー。「さくら心中」では、これらを超えるメニュー“愛の歴史ケーキ”が登場するのは既報の通り。その“愛の歴史ケーキ”がついにその姿を現しました!
比呂人と10年以上付き合ってきた中での、いろいろな思い出の品を“具材”にした、明美特製のケーキが登場する場面が撮影されたのは1月某日の午前中。その日は朝から比呂人と明美のアパートでの濃厚なシーンの撮影が目白押し。そんな中、撮影を見守る服部プロデューサーに「なぜ“愛の歴史ケーキ”なのか?」を聞くと「男が一番嫌な食べ物を作ろうという発想から始まりました。“たわしコロッケ”にしろ、“財布ステーキ”にしろ今までは見れば一瞬でそれと分かるメニューだったんですが、今回は一見すると普通のケーキ。中を開けると、明美の10年分の執念が詰まっているという、そのひと手間を加えることでより怖いものになりました」とのこと。う~ん、比呂人を愛する明美の執念、相当深いです。
いよいよ“愛の歴史ケーキ”登場シーンの撮影がスタート! この場面は、刃物を振り回したり、ケーキをひっくり返したり、火が出たり…と役者、スタッフ共にいつも以上に集中力を必要とするものばかり。徳山さんと中澤さんは包丁の持ち方やケーキを切る位置、視線の動かし方など監督やスタッフの細やかな演出に対応しながらお芝居を組み立てていきます。何度もセリフのタイミングや動きを確認する姿は真剣そのもの。
迎えた本番は、1回しかチャンスがないケーキをひっくり返すシーンも無事にクリア!! セリフも完ぺきで撮影は順調に進んでいきます。しかし、ケーキの中から出てきた“愛の思い出の一品”を明美が比呂人にぶつけるシーンで中澤さんが苦戦。徳山さんの顔まで届かず、その手前で落下。何テイクか重ねて、やっと徳山さんの顔に命中させることができたのでした。何度も的になっていた徳山さん…本当にお疲れ様です。そして手をべたべたにしながら“女の執念”をぶつけきった中澤さんの熱演は「毒が入っているのではないか」、「包丁で刺されるのではないか」という視聴者のハラハラドキドキを見事に裏切る、昼ドラ史に残る名シーンとなったのではないでしょうか。