ついにドラマはクライマックスへ。ひと夏をかけ、初主演ドラマの撮影に挑んだ小島さんのインタビューをお届けします。
――改めて撮影を振り返っていただけますか?
「4月下旬から撮影していたので、『いつ終わるんだろう?」と思ったこともありました(笑)。『このままずっと撮影が続くんじゃないのかな』なんて思っていたりしましたけど、やっぱり終わりは来るんですね(笑)。夏の間ずっと撮影が続いたので、この作品と出会えたことは、この夏のと言うより、今年一番の思い出です」
――ここに来て希望は自分で自分を追い込んでいるように見えますが。
「撮影の間、みんなとこれからどんな展開になるのか、よく話し合っていたんです。でもまさか、こんなことになるとはまったく予想がつきませんでした。驚きつつ、第8週と最終週の撮影に入った感じです。私は最終的には希望はお母さんが迎えに来てくれて、“たんぽぽ”のみんなと別れるのは辛いけど、幸せな新しい生活へ向けて歩き出すんじゃないか、と思っていたんです。まさか蓮のお父さんと繋がっているなんて…。最終週の台本を読んで、お母さんの希望に対する気持ちを知ったときは、ひたすら悲しかったですし、切なかったです。そうなると真太郎をはじめ、希望の再出発を応援してくれた“たんぽぽ”のみんなにも申し訳なくて。本当に顔向けできないな、と思いました」
――まさに希望そのものの心境ですね。
「そうですね。ここまで長く希望を演じてきたし、みんなも私のことを希望として接してくれたので、自然と希望の気持ちが湧いてきました」
――小島さんは普段から役に入り込むほうですか?それとも役は役、自分は自分というタイプですか?
「基本、役は役、自分は自分、という感じでここまでお芝居をしてきました。でも今回はそうじゃなかったんですよね。休憩中もよくみんなでお芝居のことなどを話し合っていました。だからこれまでの作品以上に、役に入り込んでいたかもしれないです」
――小島さんの周りの反響は?
「すごくあります。友達からは放送直前、『今日も楽しみだね』というメールをもらったりします。ドラマの見かたもすごく熱心で、『たんぽぽメンバーの誰々に共感する』とか『誰々みたいなことがあったら、私はこう思う』とかいろいろ意見を聞かせてくれたんです。みんなのそういう話を聞くことが、希望の気持ちを作る上ですごく参考になりました。希望という役は私一人でなく、スタッフ・キャストの皆さんや、そうやって色々な意見を聞かせてくれた人の協力があってこそ、演じることのできた役だと思っています」
――「明日の光をつかめ2」で連ドラ初主演を果たしたことは小島さんにとっても、とても大きな出来事だったのでしょうね。
「最初からこの作品で連ドラ初主演が出来て良かった、と思っていましたが、その想いは撮影が終わりに近づくにつれ、大きくなりました。私が完ぺきに希望を演じられたかどうかは分かりませんが、私なりに精一杯演じられたと思っています」
――具体的に良かったこととは?
「渡辺いっけいさんや小川菜摘さんみたいな素敵な役者さんになりたい、と思いましたし、自分より年下の子たちの演技も本当に勉強になりました。この作品に出てくるキャラクターって、全員の個性はかなり強いと思うんですけど、みんながみんな、クセのある役を自分のものにしていましたよね。少しでも役作りの参考になることがあると、それを懸命に取り入れて、役に成りきっているのを見ると刺激を受けたし、『私ももう一踏ん張りしなきゃ』と思いました」
――ついに小島さんのさまざまな思いの詰まった作品が最終回を迎えますが。
「今回、うれしかったのは、スタッフの皆さんが私やみんなの意見を取り入れながらドラマを作ってくれたんです。どのシーンもみんなで話し合って頑張って撮った作品なので、ぜひ皆さんの心に残るといいなと思います。この作品のテーマは簡単には扱えないものですし、何度も何度も納得するまで撮った場面もいっぱいあるんです」