仙台市青葉区で東日本大震災に遭った江川響子さんと2歳の優音君、江川さんはかつてアナウンス部に在籍した仲間です。
ご主人の仕事の関係で一昨年から仙台へ、その生活にも慣れてきた矢先の出来事でした。
初めての地震の時、響子さんは台所で家事を、優音君は居間でお昼寝中。
大きな揺れを感じた響子さんは、とっさに優音君をかばって布団を被りました。
棚の中の食器が大きな音を立てCDラックなどが倒れる中、揺れは10分位にも感じたそうです。
揺れが収まり、響子さんは自転車用のヘルメットを優音君にかぶせ外に出て、近所で声を掛け合いました。
江川さんが暮らしていたのは社宅。中には怪我をした方もいたようですが、ひとまず幼い子供を持つ家族が集まってご主人の勤め先に向かいました。
その日は会社の空きスペースに身を寄せ合って夜を明かし、電気が通って社宅に戻ってからも一室に集まって共同生活が続きます。
子供を見る、買出しに行く、水を汲む、それぞれ自然と分担が決まりました。
余震が続き、ライフラインの復活などに不安を抱えるなか、響子さんは本当にご近所のありがたさを感じたと言います。
優音君の寝ていた部屋に家具が一切無くて良かった、家具固定をしていたことが大いに役立った事など、有用な話を沢山うかがいました。
江川さん親子は、今も厳しい生活環境が続く中、仙台で働くご主人を案じながら、名古屋市内のご実家に身を寄せています。