三島由紀夫の小説「潮騒」の舞台となった三重県の神島で、
平成19年4月、島内で挙式は32年ぶりという結婚式がありました。
その折取材させて頂いたのが、花嫁・景子さんです。
長く続く婚礼の行列と共に、島の八代神社までの急な石段を、
一歩一歩踏みしめながら上がった事は、今も忘れられません・・・
あれから8年、景子さんは夫の忠烈(ただより)さんと、
松阪市内で料理店を営んでいます。
その名も「かかの掌(て)」。
お母さんの掌という、神島の母の味を受け継いだその店は、
神島直送の海の幸と、ご主人の手による韓国料理という、
ちょっと珍しい取り合わせで、地元では人気を集めています。
家族は娘で小1の亜准(あじゅん)さんと、
この日は幼稚園からまだ帰っていなかった,
5歳の旺典(おうすけ)くんの4人。
幸せいっぱいの家族の様子に、こちらも元気をもらいます!
これからの夢は、テイクアウトなどを充実させ、
より多くの人に「かかの掌」の味を知ってもらう事。
メニューにあった「鍋持参で煮魚お持ち帰り出来ます。」の一文に、
神島の風景がふと瞼によみがえりました。