さくらは、本当の父親が比呂人なのかを確かめるため、桜子と比呂人に内緒で二人を再会させる。比呂人を見て、あふれる涙を止められない桜子だが、記憶を失っている比呂人は他人行儀だ。桜子は動揺を隠して、「いさみ酒造」の裏庭にある桜の木を見に行ってほしい、と比呂人に告げる。「いさみ酒造」を訪ねた比呂人は吸い込まれるように裏庭にまわり、桜の幹に手を添える。やがて桜に頬を寄せた比呂人に奇跡が訪れ...。